このページではAutomotive規格である「IATF16949」について、ざっくり解説します。
IATF16949って何??
IATF16949 = ズバリ自動車業界の品質規格になります。
自動車業界の品質標準として広く採用されているIATF169491。働いている会社が本品質規格を謳っていることは知っていても、実際どのような規格なのか?をしっかりと説明できるでしょうか?
IATF16949 | 規格構成
まずは下記概念図をご覧ください!
本規格は3層のピラミッド構造になっており、以下の構成になっています。
ISO 9001
ベースとなる品質規格はISO9001になります。
IATF16949の要求に「最低でもISO9001の認証取得」が記載されており、IATF16949を取得している組織はISO9001の要求を満たしていることになります。
現場工程目線で考えると、QC工程図を始めとした、さまざまな帳票などが挙げられます。
IATF16949では、QC工程図はコントロールプランに昇華させる必要がありますが、、、
自動車業界固有の要求事項
自動車業界固有の要求事項 = コアツールの活用 になります。
下記に5つのコアツールを示します。
新製品開発プロジェクトの運営要領を規定したもの
「ピーパップ」と読みます。生産部品の顧客承認時の手続きを規定したもの
設計および生産における不具合を未然防止するための手法
測定データを統計的に使用し、工程管理する手法
測定システムのおよび測定結果の信頼性/誤差を評価する方法
顧客特有の要求事項
エンドユーザー(自動車メーカー)別に要求される特別な品質要求になります。
通常CSR(Customer Specific Request)といった顧客の要求が記載されたドキュメントが、サプライヤー選定時or決定後に展開され、その内容をフォローする必要があります。
IATF16949を要求する企業
主に欧州および米国の車メーカー、またそれら企業に部品を供給するTier1メーカー。さらにTier1に部品を供給するTier2メーカーなどです。
実は日系車メーカー(Toyota,Nissan,Hinoなど)はIATF16949の取得は必須ではありません…
認証されていることは認めるけど、各車メーカーの定める独自の品質標準をパスしていないとだめだよ、といった感じです…
まとめ
IATF16949は欧州/米国の自動車メーカーに商品を供給(販売)する際に、必須となる品質規格になります。
ISO9001をベースに作成されており、IATFコアツールを駆使した工程管理を行いつつ、顧客特有の要求事項(CSR)を考慮した品質管理が必要になります。
また、この品質規格は日本国内の自動車メーカーには必須とされず、国内自動車メーカーと取引する際は、各顧客の定める独自の品質要求を満たす必要があります。
何のためにある規格なのか、概要を理解し、スムーズに業務に活かせるよう努めましょう!